一概に自然農法といっても様々な流派があり、考え方、現象の捉え方や栽培方法は各々異なり、それらを包括的に定義するのは極めて困難だと考えます。
そこで、あまね農園では当園の実情に合わせた自然農法を「あまね農園流自然農法」とします。
Pesticide-free
無農薬・無肥料栽培
化学肥料や農薬はもとより有機質肥料、畜糞堆肥等の外部からの持ち込み資材を使用していません。
肥料や農薬を与えないことで作物自身の生きる力を引き出し、健全な作物の生産を心がけています。
soil preparation
緑肥作物や雑草を使った土作り
当農園では無肥料及び堆肥を使用しないため、これに替わる方法で土作りを行います。それが緑肥作物や雑草による土作りです。
緑肥作物とはイネ科やマメ科の植物を栽培して、それらを収穫せずに畑に鋤込む土作りを目的に栽培される作物のことです。緑肥作物の種類によって栽培する時期や効果が異なるため、後に栽培する農作物との相性を観ながら栽培する緑肥作物の種類を選択しています。
緑肥作物や雑草は土中深くまで根を張り、硬い土壌の層を破壊して土を軟らかくしてくれます。また、鋤込まれた緑肥作物の遺骸は土壌生物のエサとなり、これら土壌生物の作用によって、土壌機能が向上し、肥料由来の養分なしに健全な作物を栽培できます。
例えば当農園ではネコブセンチュウという作物の根にコブを作る害虫を抑制する効果があり、空気中の窒素を固定して作物が利用できる窒素を供給してくれる「クロタラリア」をメロンの栽培後に栽培し、次のメロン作のための土作りを行います。緑肥作物の栽培を行う期間を設けなければいけないため、畑の利用率は下がりますが、当農園では緑肥作物の栽培は健全な農作物の栽培に欠かせない技術と考えています。
plant every year
連作
連作とは同じ作物を同じ畑で連続して栽培することで、通常水稲を除いて畑作物で連作すると病害虫の発生が多くなったり、その作物が好む養分が土壌から欠乏したりするので連作は好ましくないとされています。
一方で連作によりVA菌根菌というリン酸の吸収を助ける作物の根に寄生する共生菌のような、作物の生育に好ましい共生菌の土壌内での密度を高める効果もある。
しかし、肥料を作物に与えると植物はこれらの共生菌との共生関係を断ち、肥料由来の養分を直接吸収するようになってしまいます。そのため、一般的な肥料を与える栽培では連作の良い効果が発揮されず、病害発生等の悪い影響が強く出てしまいます。
Self-collected seeds
自家採種(タネ採り)
農薬や肥料を使用しない環境でもたくましく生育し、品質の優れた株を選んでそれらからタネを採っています。タネ採りを継続することで、あまね農園流自然農法に適し、より高品質なタネになっていきます。
上記の栽培を継続していくことで、作物があまね農園の土壌や栽培法に適応していき、雑草や病害虫もある程度は許容しながら、畑の中に作物を頂点とする生態系を構築することで高品質な農産物を安定的に生産することを目標にしています。
feature
農産物の特徴
- じっくり作物のペースで生育するため肉質が均質かつ緻密で適度な歯ごたえがあります。
- えぐみが極めて少なく、さっぱりとした食味です。くわえて、野菜本来の心地よい香りや風味がありユーザー様からご好評をいただいています。
- 化学物質過敏症の方でも食べられる。